事業承継③ 後継者のタイプ
会社を継続、拡大していこうという意欲が無い場合は、除外してお話しします。
まさしく論外です。
でも、そういう人もまれに存在していますよね。
(この件はまたいずれ)
まず、意気込みややる気がある場合でも、後継者にはいくつかのタイプがあります。
その指導方法は違います。
①先代のやり方に心酔している
②先代の悪いところばかり見る
③先代のやり方と全く違う形で経営しようとしている
①先代のやり方に心酔している
これ、創業者は、どう思っているのでしょうか?
やはり、頼りないタイプですよね。
いわゆる ボンボンタイプ
自分のやり方を気に入ってくれているのは良いですが、
親子だとしても、違う人間
性格も、オーラも違います。
同じことを踏襲してもうまくいくかどうかは分かりません。
大筋で、事業方法を踏襲するにしても、何か、キーポイントの変革を行う必要があります。
先代は、その部分に不満があって、一気に事業を譲渡する事に躊躇ってしまうのです。
このタイプは、概ね、古株の社員に関しては、自身が子供のころから知っていますので、協力を得られやすい傾向があります。
一方では、中堅より若い社員のハートは射止めていません。
若手と一緒に汗を流し、仲間意識を醸成する必要があります。
②先代の悪いところばかり見る
若手社員を集めて、先代の悪いところばかり言うタイプです。
若手の受けは結構良いです。
先代のずる賢さを認めないタイプ。
正論で押せばすべてうまくいくと思っている。
勿論、ブラックな事はやってはいけませんが、先代が知恵を使って編み出した仕組みも否定します。
そのくせ、代案は具体的ではなく、理想論だったりします。
「仕事と私生活は別!」と言い切り、私生活が乱れていたりします。
先代に面と向かっては意見しません。
陰でこそこそ、自分のブレインを作ろうとしています。
古株からの評判は悪いです。
自分の言うことを聞かない社員にはダメ社員の烙印を押します。
自信過剰
一度、コテンパンにやられて、自己をさらけ出し、部下に頭を下げるくらい、いったん最下層からやり直すことです。
③先代のやり方と全く違う形で経営しようとしている
②の亜流です。
改革に関して②は具体案は、単に『改変』程度ですが、③は具体的にプランを持っています。
ただし、先代が作ったものをすべて破壊する方向です。
取引先、社員、システム すべてを総取り換えしても良いと思っています。
企業理念が、まるっきり変わっています。
こういう方は、自分で起業するべきなのです。
先代が築き上げた お得意様、資産、看板 それだけを活用して、仕組みをまるっきり変えることが、社会のニーズに適応すると誤解しています。
その方が格好良いと思っています。
この方は、マーケティングの資料とかではなく、既存顧客の声をきちんと聴くことです。
何を変えるのか、何を残すのか
それが明確にわかるまでは事業の継承をしてはいけません。
或いは、同業でも構いませんが独立をするべきです。