企業の社会貢献② 注意事項
そもそも論ですが、『主力業務』そのものでボランティアを行うのは『地域』貢献には不向きだと思っています。
災害時などは、別です。
特に建築系や食品系の企業が、災害時の復旧にお手伝いを行う。
そのことは、大変に意義があり、プロが行った方が良いと思います。
ただ、『地域』で災害以外には行わない方が良いと思うのです。
老人世帯に対する営繕サービスとかがギリギリ行えることでしょうか?
本業を無暗に安売りしてしまうのは、経済活動として本末転倒です。
飲食店で、「地域貢献無料サービス」なんてしたら、翌日から、お金を払ってくれる人はいなくなります。
「採算度外視!地域貢献サービス」・・・それは、地域貢献ではなく、単に大売り出しです
建設会社で行う、『刃物の研ぎ無料サービス』などは、本業ではないので構わないと思います。
◎よくありがちなことで、「ペットボトルのキャップの回収」があります。
蓄積するための回収ボトルは大きいので、目立ち、アピール性はあります。
アピールに重きを置くならいいのですが・・・
※下記は、あるペットボトルキャップキャンペーンの記事です
小さなキャップでも、分ければ資源
リサイクルして価値ある材料に
ゴミとして焼却処分されますと、キャップ400個で3,150gのCO2が発生します
ペットボトルのキャップをみんなで集めよう
キャップは400個で10円になります
ポリオワクチンは1人分20円
20円で1人の子どもの命が救えます
あなたの行動が、世界の子どもと地球の未来を創ります
ボトルキャップが特殊なもので、集めると、素晴らしいワクチンがもらえるわけではないんです。
廃物を回収して換金する。
それでワクチンを買う
ということです。
つまり、ペットボトルキャップは、2,000個で50円の売上
ポリオワクチンたった2.5人分です。
仮にポケットから1,000円を出して寄付したら、50人分です。
4,000個でやっと100円の売上
ボトルキャップを800個集めて運送して換金して20円もらっても、送料にいったいどれくらいかかるんでしょう?
しかも、アルミ缶やプルタブを買い取ってくれる業者は簡単に検索できるんですが、
ボトルキャップの買取業者は検索できないんです。
『集めましょう!』という運動はあるんですけどね・・・
少なくても、プルタブ、アルミ缶の収集のほうが効率が良いみたいです。
もっとも、CO2対策をメインにするならまだ話は分かります。
しかし、集めたキャップが、どのように加工されるのか?
その過程でCO2は出ないのか?
「限りある資源を大切に」という部分は分かるのですが、単なる募金の方が、よっぽど効果的です。
そういうことまで考えて社会貢献をしたいですね。