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会社の改革で最も必要な事

部下や部門を評価する指標、何を使っていますか?

一般的に評価は
・成績評価
・能力評価
・姿勢評価
の3本建てです。

今日は、成績評価に関してからお話します。

私は、元々販売会社にいましたので、その時の成績評価は、主に販売金額でした。
販売会社ですから、販売金額。

まず、総額なのか、達成率なのかの問題があります。

次に、職務の周囲の状況が違います。
販売機会に恵まれている部署と恵まれていない部署
値引き率が大きい顧客と小さい顧客
利幅が多い商品と少ない商品

販売金額総額では、貢献率は判断できないのです。

そこで併用しようと考えたのが利益率です。

営業部門は、利益になる仕事を取ってくる
施工部門は、利益になる作業を行う
メンテナンス部門は、修理と販売で利益を上げる
サービス部門も、無償のモノだけではなく有償のモノもある

サービス部門が一番難しい
『その時』利益を上げないにしても、包括的に そのサービスが有るから 当社で購入してくれる。

例えば、病院の受付は利益を発生させていません。
ところが、特に最近、病院に対するクレームはほとんどが受付なのです。
知っていましたか?

受付の対応が悪いので、病院を変えた

なんて意見が多いのです。
と言うことは、受付の顧客満足度に対して評価してあげなければいけないのです。
だから、それを成績考課にしても良いし、能力考課、姿勢考課にしても良い。
評価してあげなければいけないのです。
人事考課全てに関連してくるので、今日は、「成績考課」に的を絞ってお話しします。

販売会社でも、成績考課を販売成績だけだと評価が難しいのです。
部門によって、目標が違う
営業部の中だけで見れば、達成率だけでも良いかもしれません。
但し、部門横断的にはこの指標だけでも無理です。

やはり、企業の存続は、売上高ではなく、利益です。

利益、粗利益だけを成績評価の対象にしている企業も存在します。
それも、無理がある部分があります。

利益を上げている者を評価する

会社の状況が違いますので、あくまでも私が経営していた企業での話をします。
社員数は20名から70名
売上は2億から10億に伸びた会社です。

成績考課の部分だけお話しします。

・部門、個人のキャリア、給与を考慮して目標を決定する
・目標は 売上、粗利益、力を入れている特定機種台数

さらっと言いましたが、給与は関連性が大です。
貢献が多い人には給与を高く、低い人には低く
当たり前です。
勿論、期待値とかも含んでの給与です。
給与の決め方の話はまた別の機会に。

売上達成者は、毎月表彰(目標金額に関わらず均等)
販売金額が多くなれば、粗利益でも評価されるから、販売金額が大きい者も文句は言わなかった

新評価を導入する時に大問題になったのは「粗利益」の評価です。
この会社は、事業所外での仕事がほとんどでしたので、みなし残業を
『やった仕事=稼いだ粗利』を基に計算していました。
当番 など、拘束した場合は時間による残業+粗利計算の残業 でした。
これは、当時、労基にも相談に言って認められたのですが、今の法律ではだめかもしれません。

反対意見
利益にならないことはやらなくなる
他人の手助けはしなくなる

そうなりそうですよね?
金にならないことはやらない。

で、実際、どうなったか?

管理職が自分の手を空けて、その分を部下に分担
管理職は、積極的に助けに行った
分担された以外に追加の仕事を自分から多く貰うようになった
協力体制が強くなった

どうしてか?

自分の仕事はできるだけ少ない方が良い

という会社では、こうはいきません。
そういう会社では、「人の事なんか知るかよ」になります。

何故、当時の私の会社では成功したのか?
当然、仕事が少ない方が良い、という社員はほとんどいませんでした。
勿論、やることが無くなれば帰る
だらだら残業もいませんでした。
だらだらやっていても、粗利が増えるわけではありませんので、残業が付かないのです。
これ、今の法律ではだめそうですね。

とにかく、「自分の仕事が少ない方が良い」そんな社員はほとんどいませんでした。
これが、会社の改革の大前提なんです。
会社改革の第一歩は、これを行うことです。

世間一般のコンサルタントは
「効率は?」
「効果は?」
「無駄は無いのか?」
「報連相は出来ているか?」
「トップの意思は、末端まで届いているか?」
なんて分析をしがちです。
で、その対策も考えます。

そもそも、大前提が出来ていない会社が多いのです。

「自分の仕事は少ない方が良い」
こんなことを考えている社員が居る会社では、どんな策を使っても何も改善しません。
何も改善しません。

その前段階の事が重要なんです。

つまり、

社員が仕事にやりがいを感じる
社員のモチベーションが上がる

まずはそのことに経営者は全力をあげる事が必要なんです。

策を講じるのは、それからです。

起業したばかりの会社はモチベーション上がってますよね?

どうしてだと思いますか?

答えはそこにあります。

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