事業承継は誰のため?何のため?
事業承継って、必要でしょうか?
現社長がそのままずっとやって行ってもいいのではないでしょうか?
ここで、問題点が二つあります。
①社長の命は永遠ではない。
死なないまでも、判断力、瞬発力、理解力は減っていく
②企業が生き延びるためには、現状維持ではいけない
常に、リノベーションをし続けなければならない。
そのためには、トップが変わるというパラダイムシフトを利用しない手はない。
ということです。
「でも、まだまだ私は元気だ!」
そんな社長も大勢いらっしゃいます。
ですから、『今の会社は後継者に渡して、もう一度起業しませんか?』ということを提案しております。
起業された社長の苦労は計り知れないものが有ります。
苦労を共にしてきた、仲間、社員、家族
もう、苦労はさせたくない・・・
そんな気持ちはよく分かります。
でも、
『安定した行動をする企業は衰退します』
常に、上へ上へ前進です。
今の企業を維持することでさえも、日々の努力と創意工夫は欠かせません。
でしたら、あの若き日々、アドレナリン全開で頑張った経験をもう一度してみませんか?
しかも、あの当時と違って、あなたには、百戦錬磨の経験と人脈があるのです。
『今の事業の承継をどうしようかな?』ではなく、
あなたが、次のステージに行くための事業承継なのです。
もっと言うと、
自分の未来
家族の未来
会社の未来
社会のため
の事業承継なのです。
次のステージでは、
・完全に趣味の人生を送る方
・現状の会社と同業で、よりコアな深い専門会社を作る方
・業界の相談役になる方
・商工会議所などで若手の育成をなさる方
あるいは、さらに、複数の企業を起業される方、 そして、さらにそれの事業承継を行い、ビジネスファミリーを増やす方
そうです、事業承継は、ネガティブではなく、ポジティブな取り組みなのです。
そのうえで、誰に承継するのか?が問題です。
「俺には息子が一人しかいないから、当然息子だ」
ちょっと待ってください。
「選択肢がないからお前だ」って言われた方もつらいですよ
「お前が持っている、〇〇な能力は、会社経営をするうえで、大事なことであるから、お前に任せられる」と嘘でも言ってください。(笑)
×子供だから後を継げ
ではなくて
〇お前には経営者としての能力がある。お前が息子で良かった、安心して任せられる
そうでなければ、息子も納得しません。
この流れが省略されているのです。
ですから、無暗に、親のやり方に反発をする。
認められていないから、親のやり方を認めない。
まぁ、逆切れと同じです。
そして、この「能力」ですが、資金繰り表の作り方とか、人事考課のやり方に長けているとかではありませんよ。
「ヒト・カネ・モノ・情報・システム」に関して、適正な判断・企画・指示・指導ができる素地があるかどうかです。
先代は、起業していく中で、それを学び、身に着けています。
ですから、今、この会社が存在できているのです。
一般に、そういうことを「帝王学」と呼んでいるようですが、帝王学は、その社長と企業の社風、社員の状況によって、千差万別です。
親がやっていた帝王学を、そのまま子供に引き継いだとしても、指導者が変わるのですから、そのまま通用するわけがありません。
帝王学は教えられないのです。
企業を一から作ってきた先代は、天才的な丼勘定を持ち合わせています。
当てずっぽで言っているわけではなく、最終数字が出るまで待たずに、その過程の数値、内容での判断ができるということです。
後継者はこれが出来ませんので、数字が頼りです。
でも、それは否定しないでください。
そのうち、何がキーなのか、何がボトルネックなのかはわかってきます。
先ほど述べた「ヒト・カネ・モノ・情報・システム」に関して、適正な判断・企画・指示・指導 は、要点さえつかめば、学び、身に着けることが出来ます。
社長の仕事とは
『判断・決断・指示・指導』
・常にお客様の視線で自社を見つめ、評価すること
・ベンチマーキングをし続け、自社に足りない事を探し続けること
・社員の満足を高めること
・社員の育成を行うこと
・企業の拡大を図ること
・未来を指し示すこと
・組織にプラスのエネルギーを与え続けること
これに尽きます。
これに即して具体的に活動していくことが社長の仕事です。
今後、これに関してもお話していきます。