新人研修~レポートの書き方
新卒を引率して、関連企業のショールームを見学した際の話。
「明日から2連休だから、今日体験した内容をレポートにして月曜日に提出してくれ」
提出されたレポートを読んで、驚いた
・1行目の左端に 氏名
え?
・タイトルと日付は?
・え?鉛筆?
・時系列的に、行ったところを記載しているだけ
・え?内容と感想と考察は?
何度でも言いますが、彼らは知らないだけです。悪気はないのです。
しかも、大学生だからと言って、レポート提出に成れている訳でもない。
履歴書の書き方は大学は教えてくれるけど、レポートの書き方って教えてくれないようです。
そうか・・・困ったな
で、私は、色々と参考にしながら、レポートの書き方をペーパーにして配布しました。
この文章は、https://www.report.gusoku.net/kihon/nazemanabu.html を参考にしてあります。
レポートの書き方
◎書き方が悪いと、内容まで悪く見える
論文やレポートなど、一つの形となった文書は、大きく2つの要素から出来ています。
「内容」と「文体(書き方)」の2つです。
内容とは、読んで字のごとく、書き手が訴えたい事柄・主張・事実などのことです。
文体とは、内容をどのように書くか、という書き方のことです。
どんなに内容が素晴らしくても、書き方が悪いとその良さが十分に伝わりません。
それどころか書き方が悪いために内容を読まずに捨てられてしまうことさえあるかもしれません。
たとえば、視力が悪い相手に、うすい鉛筆で書いたレポートを提出したところ、相手は文字が書いてあることに気づかず白紙だと思って捨ててしまったそうです。
これでは、どんなに素晴らしい内容のレポートであっても紙くず同然です。
書き方が悪いために内容が伝わらなかった例でしょう。
先ほどの例は極端な場合ですが、内容と書き方を、プレゼントと包装にたとえて考えてみましょう。
どんなに素敵なプレゼントでも、包装がグチャグチャだったり安っぽかったりすると、「中身も大したこと無いだろう」と思ってしまいませんか?
逆に中身は普通のプレゼントでも(笑)包装が非常に素敵だと、実際以上に良いプレゼントに見えたりするものです。
もちろん誇大広告になってはいけませんが、書き方によって内容の評価まで変わるたとえと言えます。
◎伝わらなければ意味がない
論文やレポートは、読み手に主張が伝わってナンボの世界です。
誰にも分からない、自己満足の世界で終わってしまっては学問は成り立ちません。
レポートを書く以上、伝わらなければ意味がないのです。
その「伝える」ために重要なのが「書き方」です。
ちょうど素敵な包装でプレゼントにかける思いを表すように、内容はもちろんのこと文章の書き方にも気を使っていくことで、あなたの論文・レポートがさらに輝くものとなることでしょう。
◎レポート構成
どんな種類のレポートにも共通したレポート構成の基本についてまとめました。
1.レポート構成の基礎事項
レポートにはタイトルをつける
レポートには主題(タイトル)をきちんとつける必要がある。
レポートの内容をよく表し、読み手の興味を引くタイトル・・・といってもなかなか思いつかないものだが、タイトルのないレポートは、値札のない商品と同じ。
相手が思わず読みたくなるタイトルをつけよう。
タイトルはレポートの一番最初に大きな字で書いておく。
2.内容に一貫性を持たせること
1つのレポートの中で、いろいろな話題を出さない。
どうしても書きたいことがたくさんあるときは、複数のレポートを書こう。
実験レポートのようにテーマが限定されない場合はこの限りではない。
3.1段落1テーマ(1パラグラフ1テーマ)の原則
1つの段落(パラグラフ)では、1つのテーマについて書くこと。
1段落の中に、さまざまなテーマについて書くべきではない。
テーマが複数になりそうなときは、うまく段落を区切る。
高校のときに、英文の読み方の際に習った人も多いはず。
4.事実と意見を区別すること
実験的・客観的事実については「~である」というような断定的な言い方をする。
自分の意見については「~だと思われる」「~と予想される」などのように、意見とわかる書き方をする。
以上
これを配布して教育しました。
そう、こんなことまで教育が必要なのです。